朝顔の種が発芽しない!その理由と確実な発芽テクニックとは
小学校の低学年で体験した朝顔の観察、大人になって再挑戦したけど失敗した経験はありませんか?発芽しない原因から枯れてしまう理由まで書いてみたいと思います。
ゴールデンウィークが終わり、梅雨の季節が訪れようとするこの時期。小学校の低学年では、朝顔の観察を通じた自然学習の一環として、この頃に朝顔の種まきが始まることが多いようです。
5月末から6月初旬は、平均気温が20度から25度となり、種が発芽しやすい気温になります。さらに、長雨が続くことで湿度が保たれ、初期発芽には最適な環境が整います。
なので、朝顔に限らず花や野菜の種まきには最適です。
さて、本日はあるお客様からの質問にお答えしようと思います。
Q:ゴールデンウィーク頃に友人からもらった朝顔の種を蒔いたものの、ほとんど発芽しなかった。
少しだけ発芽したが、本葉が出る頃に枯れてしまった。
A:原因の解説
朝顔の種が発芽しない、または発芽した後に枯れてしまう原因はいくつか考えられます。
土壌の問題
朝顔はよく排水された土壌を好みます。水はけの悪い土壌だと種が溺れてしまい、発芽しないか、発芽後に根腐れを起こしてしまうことがあります。
水やりの問題
適切な水やりが行われていない場合も問題になります。過度な水やりは根腐れを引き起こし、不足すると乾燥してしまいます。また、朝顔は比較的乾燥に強い植物なので、水やりは土の表面が乾いたときだけにするとよいでしょう。
種の問題
種自体が古い、または保存状態が良くなかった場合、発芽率が低くなることがあります。
朝顔の種は比較的大きく、種皮が硬いため、発芽を促すために芽切り(種皮に傷をつけること)を行うことが一般的です。これは「スカリフィケーション」と呼ばれる方法で、硬い種皮に小さな切り込みを入れるか、やすりで軽く削ることで種皮を薄くし、水分が内部に浸透しやすくします。
ただし、芽切りを行うときには注意が必要です。種皮を削りすぎると、種がダメージを受けてしまう可能性があります。また、切り込みを入れる場合も、種の中心(胚芽)にダメージを与えないように、浅く切るようにしてください。
芽切りが面倒な場合や、種にダメージを与えるのを避けたい場合には、種をぬるま湯につけて一晩置くという方法もあります。これにより、種皮が膨張して柔らかくなり、発芽が容易になります。
温度の問題
朝顔は暖かい気候を好むため、温度が低すぎると発芽しづらいです。最適な発芽温度は20度から30度程度です。
今年(2023年)の気象庁のデーターによれば、ゴールデンウィーク頃に10度以下の最低気温を記録していますので、その頃にようやく発芽してきた種も寒さで弱ってしまった可能性も考えられrます。
病害虫
発芽後すぐに枯れてしまうのであれば、病害虫の可能性もあります。土壌病害や害虫によるダメージを受けている可能性が考えられます。
ただし、病害虫の場合、新芽を食べた痕跡が見られます。
プロが行っている発芽方法
プロとしては、不確定な気候トラブルにも対応できるよう、種まきを数回に分けて行います。
これにより、一度に全ての種を蒔いて失敗するリスクを軽減することができます。
実際に朝顔の発芽は、1週間で芽が出るので、結果がわかりますから、初めて朝顔を育てる方々にもお勧めします。
一度にすべての種を蒔かずに、数回に分けて種まきをすることで、発芽率を高め、種まきの成功率を向上させることができます。
植物の育成は、自然の力を借りることが大切です。季節によるタイミングはなかなかコントロールできませんが、リスクを軽減することでご自身の経験値も増えてきて成功率が高まってくることでしょう。
是非、これからでも朝顔の種は追加で撒くことが出来ますので、チャレンジして夏に向けての花壇作りをお楽しみください。