【ナメクジ被害の予防と退治】大切な植物の新芽が食べられる季節になってきました

気温が上昇し続けると、害虫も活動が活発化し、ナメクジによる食害が増えてしまうことがあります。
今日は、ナメクジの食害について説明し、対策方法を提案したいと思います。

実は、私の農場でもナメクジによる被害がたびたび発生しています。
地面から1.2m離れたベンチの上に置いてあっても、ナメクジは地面を伝って上り、新芽が出てきたバジルやマリーゴールドの葉っぱを好んで食べてしまいます。これによって、バジルの出荷ができなくなることがありますし、次の成長に影響を及ぼすことがあります。

最近見かけるのが、花壇でせっかく咲いたパンジーの綺麗な花がすべて食べられてしまい、見た目も悪くなってしまいます。

そこで、ナメクジの退治方法について説明したいと思います。

ナメクジの食べた跡ってどんな感じ?

植物の柔らかい部分、花弁、新芽や若い葉を好んで食害します。食害された部分は穴が開くため、せっかく咲いた花がだいなしになり、年1回しか咲かない洋らんなどでは特に被害は重大です。幼苗期の被害は著しく、苗そのものが食べられたり生育が止まったりします。
こちらのバジルの葉っぱには、ナメクジの食べた痕跡が見られます。

マリーゴールド には、まるで粘着性のものが付着したかのような形跡が見られます。

ナメクジ・カタツムリは雨降りの時や夜の間に這い出てきますが、それ以外の時は鉢底や繁った葉っぱの下などに隠れています。
誘引殺虫タイプのナメクジ駆除剤をあらかじめまいておびき寄せて退治しましょう。
農場では、なめトールなどなめくじ駆除に使われる駆除剤を使います。

同時に、ナメクジは鉢の裏やウッドチップの間などジメジメ湿った場所に隠れていますので見つけたら箸などで摘んで捕殺します。

家庭での予防と退治方法

家庭での予防と退治方法は以下の通りです。

バリアを設置する

ナメクジは粘液を出して移動するため、鋭利なものや乾燥したものを避けます。植物の周囲に砂、小石、粉砕された卵の殻、または鋭利な砂利を敷くことで、ナメクジが通りにくくなります。

トラップを利用する

ビールや酵母を使ったトラップはナメクジに効果的です。プラスチック容器の中にビールや酵母水を入れ、地面に埋めて設置します。ナメクジはビールの香りに引き寄せられ、トラップに入ってしまいます。ただし、ビールはナメクジをよく誘引しますが、殺虫効果は無いので飲み逃げされる場合がありますので、注意してくださいね。

手作業で除去する

夜間や雨の日に活動が活発になるナメクジを、手作業で集めて処分する方法です。箸や手袋を着用して直接ナメクジを取り除いてください。

駆除剤を使う

『なめトール』などなめくじ駆除に使われる駆除剤を使います。主成分として鉄リン酸塩を含んでいます。鉄リン酸塩は、なめくじに有害であるため、なめくじが摂取すると消化器官にダメージを与え、最終的に死に至ります。また、鉄リン酸塩は生物分解性であり、環境に対して比較的影響が少ないとされています。

いくつかの方法をお伝えしましたが、私が現実的だなと思うものは、見つけたら出来るだけ駆除する。
出来るだけ、ジメジメしないように間隔を空けて鉢の底に煉瓦などを置いて空間を作り、寄り付かせないようにする。

あまりにも侵食被害が酷くて困っているようであれば駆除剤を撒くことがお勧めです。

私の場合は、もう直ぐ終わりを迎える花壇のパンジーなどは、植え替えします。家庭で使うバジルなどの食べ物は出来るだけ手で駆除し、食べられた所は摘んで綺麗な新芽が吹いてくるのを待つようにしています。

私たちにとって、自分のテリトリーで大事にしている植物を侵害されると、やられたーと思ってムッとしますが、そうならないための予防も大事ですし病害虫と上手く付き合っていく方法を知っておくと安心ですね。

そろそろ発生してくる時期にに入ってきました。
ご自身の大事にされている植物にナメクジ?と思ったら、是非、用途に応じて対策方法を使い分けてくださいね。

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