農業の未来を考えた2日間 ~指導農業士全国研究会での体験

先週は仕事の合間を縫って、指導農業士全国研究会に参加してまいりました。
220名の指導農業士が集結した今回の研究会は、日本農業が直面する諸課題について、実践者の視点から深い議論が交わされた意義深い場となりました。

指導農業士の果たす役割

指導農業士は、都道府県知事から認定された優れた農業経営者のことで、以下のような重要な役割を担っています:

  • 新規就農者への技術指導や経営指導
  • 地域の農業振興のリーダーとしての活動
  • 農業後継者の育成支援
  • 先進的な農業経営の実践と普及

全国研究会は、これらの指導農業士が一堂に会し、以下のような活動を行う重要な場となっています:

  • 各地域での成功事例や課題の共有
  • 最新の農業技術や経営手法についての情報交換
  • 農業政策に関する議論や提言
  • 地域を超えたネットワークづくり

 

現代の農業が抱える主要な課題

このような全国規模での交流は、日本の農業の発展において非常に重要な役割を果たしています。東京での開催ということで、全国各地から約220名の指導農業士及び農政関係者が集まりました。

 

現代の農業が抱える主要な課題として、人手不足、原材料高騰による価格上昇、そして高齢化問題が浮き彫りとなりました。特に、次世代の後継者育成については、各地域が試行錯誤を重ねながら取り組んでいる状況が共有されました。

人手が足りないこと、物の値段が上がっていること、農家さんの高齢化など、どの地域でも同じような悩みを抱えていることがわかりました。でも、その中でも若い人たちに農業の魅力を伝えようと、みんなが工夫を重ねている様子が印象的でしたし、政府関係機関への提言書の作成の意見交換会では、現場の農業からの声を反映してもらうよう切実な願いが各方面から出ておりました。

さまざまな工夫を凝らして取り組んでいる農業

会議の合間を縫って、朝一番で訪れた豊洲市場では、新鮮な食材が全国から集まってくる様子を見学。市場で働く人たちが、私たちの作った農作物を都会の人々の食卓へと届けている姿に、改めて農業と食の大切さを感じました。

また、帰りに奈良県のアンテナショップに立ち寄った時は、知り合いの農家さんが手間暇かけて作った商品を見つけて嬉しくなりました。地域の特産品を生かした商品開発に、みんな一生懸命取り組んでいるんだなと実感。

ただ、東京の街中は高いビルが立ち並び、人の多さにちょっと圧倒されました。京都駅に着いて近鉄電車に乗り換えた時は、ホッと一息。やっぱり慣れ親しんだ地元の空気が心地よく感じられました。

この2日間で、農業には確かに課題がたくさんありますが、全国の仲間たちと知恵を出し合い、これからの農業をより良いものにしていくには正に自分達なんだという実感が湧きました。

それぞれの地域の良さを活かしながら、みんなで日本の農業を支えていく。そんな思いを強くした研究会でした。

この経験を地元に持ち帰って、農家の皆さんと共有しながら、一歩ずつ前に進んでいきたいと思います。