強い百合発見!
強い百合発見!
この季節になると花壇や野山で百合を見かけるようになります。
お客さんからよく質問を受けるのですが、2~3年経つと百合の軸が細くなり小さい花しか咲かなくなってきているのですが…言われてみればそうかも!?と思われている方もいらしゃるとおもいます。実は、百合は栄養繁殖に伴い、にんにくのような形をした球が子宝の様に増えていきます。1本の根からこのようにいくつかの球が出来るため栄養が行き亘らず、小さい球が出来てしまいます。この結果、次年度はその小さい球から発芽するので細い軸の百合しか咲いてこないのです。同じところで咲いているように見える百合の花でも、特に自生種は別の球から咲いているので花の咲く位置が変わったり、咲かなかったり、大きさが変わったり、さまざまな変化があります。こうならないためにも、花が終わると同時に花に近い茎の部分を切りとります。これは、花が終わると種が出来る事を防ぎ、球に栄養をつけてあげる作業になります。葉が枯れるまではこのままの状態で育ててあげて下さい。出来れば、御礼肥えをあげて下さい。
しかしながら、同じところで自生している野生の百合などは、ある年から見られなくなる事がよくあります。これは、土壌が連作障害のため、球がウイルスに犯され、3年程で消えてしまうようです。
近年では、さまざまな品種改良のもと、たくさんの百合が球根として秋に出回っています。
先日、見学にお伺いした際に、花の文化園の園長さんから教えてもらった強い百合を1つ紹介したいと思います。
名前はシルクロード。
アメリカで切花用として品種改良されたもので、ウイルスに強く、この植物園で10年ぐらい育てているようですが、病気で枯れることがあまり無く、分球した株元から又新しい花が咲いています。興味のあるかたは、通信販売で購入できます。